リモートセンシング

地盤変動解析

干渉SAR解析を利用し、地盤変動を可視化します。
合成開口レーダ(SAR)衛星で取得した2時期のSARデータの位相情報から、地表面変位を解析する方法を干渉SAR解析といいます。2時期以上の多数のSARデータを用いる場合、時系列解析と呼び、2時期の干渉SAR解析と比較して、変位の抽出精度が向上します。

高速道路の路面沈下解析事例

PS-InSAR時系列解析を用いて、2007年(平成19年)6月~2010年(平成22年)11月の期間における山形県酒田地区の広域路面沈下状況を明らかにしました。図1は解析値をもとに、道路区間ごとの沈下量をまとめたものです。

当該地域は、「粘性土優勢区間(後背湿地)」、「砂質土優勢区間(自然堤防)」、「粘性土および有機質土優勢区間(後背湿地)」に区分されており、「粘性土および有機質土優勢区間(後背湿地)」において特に沈下が大きいことが報告されています(澤野、2007)1)。 当該地区の時系列解析結果でも、「粘性土および有機質土優勢区間(後背湿地)」において特に大きな沈下量を示しています(図1)。また、各キロポストにおいても、PS-InSAR時系列解析結果は実測値を再現し、沈下傾向を示しています(図2)。
図1 酒田地区における広域路面沈下量(背景は地理院タイルを加工)
図2 150.9kp地点での時系列変位量グラフ*実測値は2)に基づく

上記事例は第53回地盤工学研究発表会「SARを利用した軟弱地盤地域における高速道路路面沈下量の把握」の成果を一部、加工したものです。

参考文献

1)澤野・長尾・高橋・佐藤・友清:軟弱地盤上の高速道路盛土における長期観測結果からの一考察,第52回地盤工学会研究発表会,2017
2)友清・長尾・澤野・佐藤:圧密沈下促進工法に伴う長期圧密沈下ひずみ速度に関する一考察,第52回地盤工学会研究発表会,2017