提言「BIM/CIM一般化への道筋」新聞掲載記事より

プレスリリース

建設通信新聞 2019年3月29日[第2部11面] 特集 BIM/CIM 2019 より

【BIM/CIM普遍的活用へ/マイルストーン浮き彫りに】

 2012年に国土交通省がCIMの試行導入を開始してから早くも6年が過ぎた。その間、国土交通省による「CIM導入ガイドライン」策定や、対象業務・工事の拡大、原則化の推進など、BIM/CIMの展開が速度を増している。建設現場におけるBIM/CIM活用が“普遍的”となるには、業界全体がパラダイムシフトに追従することが前提となる。そこで、設計者、施工者、ベンダーなど建設生産にかかわる61氏から「BIM/CIM一般化への道筋」をテーマに提言してもらった。来るべき10年の節目までに一般化の実現に向けて達成すべき目標、課題や推進に向けたマイルストーンを浮き彫りにする。

■基礎地盤コンサルタンツ/尾高 潤一郎氏/リスク伝える適切なモデルを

CIMは建設プロジェクト内の「リスク」を見える化し、関係者間で共有するリスクコミュニケーションツールとして有効である。近年問題となっている「地質・地盤リスク」を表示・伝達する手段としても期待できるが、このためには、限られた地質・地盤情報から正確にリスクを伝える適切な3次元モデルの作成が必要となる。
 弊社は海外事業で地質・地盤リスクを3次元表示した実績を有し、国内への展開を図っている。また若手技術者中心のWGで、CIMによりリスクを伝える手法を検討している。さらに昨年度にはi-Constructionへのさまざまな対応強化のための専門部署を組織し、地質・地盤リスクマネジメントにおけるCIM活用を深化させる。(技術本部iーcon技術戦略室室長)


Copyright ©2012-2019 The Kensetsutsushin Shimbun Corporation.